理事長挨拶

理事長挨拶

理事長挨拶

2020年4月
学校法人松山東雲学園
理事長 小西靖洋

新入生の皆さんご入学おめでとうございます。
愛媛の誇る詩人坂村真民さんの詩を「花ひらく心ひらく道ひらく」の詩集から紹介します。

若者よ

若者よ
私のことなど忘れてくれ
そして前進してくれ
若い者は若い者らしい
夢と希望とを持って
自分で自分の道を
切り開いてゆくべきだ
人まねはするな
どんな小さい花でもいい
自分の花を咲かせることだ

皆さんは、どのような夢と希望をもって、この学園を選択されたのでしょう。それぞれが異なる夢と希望を必ずもっているに違いありません。それぞれの夢と希望の実現のため、皆さんは悪戦苦闘しながらも、その実現に邁進してくれるものと信じています。

本学園は、1886年(明治19年9月16日)の創立以来、134年の歴史と伝統を積み重ねてきました。この長い歴史は、ただ単に過ぎ去ったわけではありません。草創期における多くの人々の支援、受難期の労苦、戦時下の校舎の喪失など幾多の試練の時代を経てきています。本学園の歴史を通して蓄積された多くのノウハウは、皆さんに貴重な示唆を与えることになります。歴史や文化は単に継承されるだけでは発展がないのです。発展のためには、これまでのノウハウに新たな知見を加味しなければ進歩がありません。本学園は、このプロセスを134年間引き継いできたのです。是非ともこの前進の歩みを断ち切ることなく、次の世代に引き継がなければなりません。これこそ、本学園に入学した皆さんの大きな使命であることをご理解いただきたい。

さて、そのために何をしなければならないのでしょうか。それは、「どんなに小さくてもいい、自分の花を咲かせる。」ことです。 時は公平です。すべての人に等しく一日24時間があたえられ、8760時間が過ぎると一年が終わります。この時間をいかに有益に活用できたか、できなかったかによって、花の色も、形も、美しさも変わってしまいます。

夏目漱石が作家として世に出たばかりの芥川龍之介に送った言葉を紹介します。「焦ってはいけません。ただ牛のように、図々しく進んでいくのが大事です。 」 皆さんも学園生活のなかで、壁にぶつかったり、悩んだりと色々な困難に悩まされることでしょう。焦る必要はありません。自分の夢と希望のため、牛のように図々しく進んでください。しかし、ひとりですべてを解決することは大変難しいことです。本学園は、一人ひとりに寄り添い、かつ、「自立した女性の育成」を建学の精神としています。小規模学園の良いところは、みんなで知恵を出し合い、互いをサポートし合うところにあります。先生方のみならず、事務職員、卒業生等、多くの人々が皆さんに温かい手を差し伸べてくれます。ひとりで、天が崩れ落ちはしないかと「杞憂」する前に、遠慮なく、周りの人に相談してください。きっと、皆さんの大きな力になってくれることでしょう。

正門をくぐり、緩やかな階段を上り、古代紫のスクールカラーのゲートの先にあるオリーブの木も皆さんを歓迎しています。初心を忘れることなく、この学園で独自の花を咲かせてください。